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家主と賃貸経営理論

2008年9月18日

勉強会にゆくと不動産のプロ、とおっしゃる方が色んな経営理論を教えて下さる。
主にアメリカからの輸入理論らしいが、かの国でプロと認められるのに必要な資格を取るのに必須の理論らしい。
金融工学をベースに不動産賃貸で起こり得るさまざまな変動係数を加味し、さらにそれを最低半期に一回は見直すことにより、現実に即した運用を云々。
初めてAMだのPMだのという言葉を聞いたン年前とは、理論の進歩も素晴らしい。(初めて聞いた時は午前午後かと思いましたよ)


プロにとって必須の理論ということはわかる。
しかし、日本の家主にとっては?
大きな疑問を持っている。そりゃ、知ってるに越したことはないだろうけど。


金融理論というものは、統計が大きなウェイトを占めている。
統計は全体の傾向を見るのに大変有効な手段だが、個のふるまいがが全体傾向どおりかは、また別の話。
自分の物件のいろんな指標が、統計から得られた、たとえば回帰直線に沿う確率はいったいいかほどだろう。
仮に母集団となる賃貸物件の指標が正規分布しているとして、自分の物件の逸れ具合を考えるには、偏差を考えないといけない。
もし正規分布していないとなると、さらに問題は複雑になる。


AMやPMは多くの富裕層を顧客に持つが故に、理論は大きな武器になる。十分な母集団があれば全体の結果は理論値に近づく。
資産運用のプロたる彼らが扱うのは集団ーーマスとしての資産であって、個々の物件や事案が浮こうが沈もうが、全体でうまく運用できればそれでよいのだ。
逆に言えば、母集団として有効に機能する規模の資産ーー賃貸経営、あるいは不動産投資に絞って言えば戸数ーーを持っていれば、有効な手法といえる。


家主にとって、こうした理論は参考程度のもの、と私がいう理由は以下の通り。

○大都市の一部を除いては、統計がそもそも存在しない。
○家主の営業規模が小さく、経営していく資産対象は「マス」ではなく「個」である。
○家主の多くがこうした理論を知らない、あるいは活用しないため、理論上矛盾した行動を取りやすい。


こんなふうにつらつら思慮していくと、どうもこの方面の勉強には身が入らないのである。
景気と顧客の空気を読む方が役に立つんじゃないかと。

とは言っても、賃貸経営で必ずと言っていいほどお世話になる金融機関は、マスで金融を取り扱ってるから、融資や買い入れ・売却の際には理論の裏付けは大いに役立つんだけれど。

コメント(2)

タワーマンション| 2008年10月 5日 09:34

サブプライム問題のアメリカから何でも見習うのも危険かと思います。アメリカのいいところだけを取り入れたいです。

武水しぎの| 2008年10月16日 23:56 |

レスが遅くなって申し訳ありません。
いいとこどりするのはなかなか難しいですよね。。。。
今回の問題は理論と実体の乖離がいきすぎたような気もします。。

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