武水しぎの

武水しぎの

index

E

プロパンと都市ガスと賃貸住宅

2010年9月 7日

家庭で使われるガスには都市ガスとプロパンがあります。
賃貸住宅の場合、物件ーー建物によって都市ガスかプロパンかいずれかが引き込まれており、どちらを引き込むかはオーナーが決めます。入居者がガス会社を選ぶことはできません。
オーナーが決めます、とはいうものの、都市ガスが敷設されているエリアでは都市ガス、そうでないエリアではプロパン、とほぼ自動的に決めてしまうのが一般的です。

でも、たまに。
都市ガスエリアなのにプロパン物件、それも築浅ーーつまり都市ガス敷設以降の建設物件をみかけたりしませんか?

ここには実は業界のカラクリがございます(^^;;

タネ明かしの前に都市ガスとプロパンの違いをざっとおさらい。

都市ガスは道路に敷設した公共ガス管からガスを引き込みます。
プロパンはガス会社がボンベを各建物に設置し、ボンベから各戸に引き込みます。

使用されているガスの種類が違うため、使用できるガス器具が異なります。
プロパンの方が都市ガスよりもカロリーが高いため、調理では強い火力を得ることができ、お風呂が沸くのも早いです。(もちろんガス器具の性能に制限されます)
プロパン用のガス器具を都市ガスで使うには、部品の交換が必要です。逆もまた同じ。

ガス料金は都市ガスの方が安いのが一般的です。プロパンはボンベの維持管理・交換に人件費がかかるためです。

そして、業界のカラクリに重要なポイント。

「プロパンのガス料金は自由競争です」

つまりプロパンのガス料金は、各ガス会社が自由に決めてます。
サービスを削ってガス料金の安さで勝負するところもあれば、付帯サービスや設備サービスを厚くし、ガス料金は高い、という会社もあります。
確認はしてませんが、大口顧客には別料金、というのも当然あるかもです。
戸建の自己所有住宅であれば、プロパン会社を変更することも当然できます。

冒頭に書いた、都市ガスエリアなのにプロパンの物件。
ここに入っているプロパン会社は大概、「付帯サービスや設備サービスを厚くし、ガス料金は高い」会社です。
ガス工事を割安で請け負う、極端なケースではガス設備機器ーー給湯器などを無償提供し、何年間かの縛りのある契約を結ぶわけです。この手の物件でガスエアコンを見たこともあります。
新築時だけでなく、ガス設備機器の更新時――バランス釜を追炊給湯器に、などの時にこうした契約が行われることもあります。
競争の激しいエリアでは、賃貸オーナー同士で「いかにプロパン屋さんからいい条件を引き出すか」が話題になったりすることも(^^;;
いや、ほんとエゲツなく聞こえます。給湯器ン台無料で設置させた、とか。

私自身はこの手の契約、賃貸住宅では嫌いなんですよ。
だって安いサービスの代わりの高いガス料金を払うのは入居者さんだから。
自分がガス料金払うなら全然平気なのですが。好き嫌いを言う甘ちゃん経営(^^;;

これはウチのエリアではこういうタイプの競争は一般的ではない、というせいもあります。プロパン屋さんが設備機器を提供という商売慣習がないんですね。その代わり?? プロパン庫の賃借料をプロパン屋さんがオーナーに払う慣習があります。
調べたことないけど、もっといろんな商慣習があると思います。


ちなみにこういったサービス競争、賃貸だけでなく、分譲マンションにもありますし、戸建住宅の開発地域にもあります。(戸建の場合は「集合プロパン」と呼ばれます)

ガス料金を賃借人に持たせて、設備機器はプロパン屋に持たせて、オーナー丸儲けやん!
賃借人は割を食うばっかり!

と、思ったアナタ。

それに比べて武水は良心的だ(笑)、と思ったアナタ。

それはちょっと短絡的です。
メーカー主導でこうした方法を導入した物件(かつメーカー管理が続いてたり(^^;;)はさておき、オーナーが自分の意思でこうした方法を導入した物件は、「いい物件」である確率が高いと思います。
ホントに私の目から見ても、きちんと手入れして、大修理や設備更新もきちんとしていってる物件が多いです。
なぜか。
それは「経営意識の高い」オーナーだからですね。


うちの某物件、都市ガス物件ですが、ガス管の引込容量の関係で16号給湯器までしかつけられません。24号をつけようとするとガス管の更新が必要です。
ここで、ふと思いました。
プロパンのカロリーは都市ガスより高い。
と、いうことはプロパン化すれば24号つけられる??
一瞬、心がよろめきました^^;

大家さんのよもやま話へ戻る
サイトトップへ戻る