駐輪場にひっそりと生息する放置原付。
場所をとるわ、見苦しいわ、で思いっきり邪魔です。ガソリンやオイルが入ってますから、防犯上もよろしくありません。
一番早い処分方法は、実はこっそり公道にほかしに行くことなのですが(苦笑)、ここでは一応、正攻法をご紹介します。
0.放置車の弁別
放置原付か、入居者の所有か、の区別がまず必要です。
うちでは発行日・物件名・部屋番号を記した駐輪シールを配布しています。発行日がなければ、退去者のものか、現入居者のものか区別がつきませんから、必ず入れるようにします。
退去立会時には駐輪場に自転車・原付が残ってないかもチェックし、立会確認書には「残置物は処分OK」の一筆を入れておきます。
ナンバープレートに貼られる自賠責シールの日付も、放置車か稼働車かの区別のポイントとなります。
1.警告文の貼り付け
放置原付に「××年××月××日までに撤去して下さい。撤去なき場合、処分します。××年××月××日」という趣旨の警告文を貼ります。
「至急撤去」「早急撤去」ではなく、日限を切りましょう。貼ったら、日付入で写真を撮影しておきます。
正攻法の場合、処分完了まで、けっこう時間がかかりますので、警告文はラミネートし、結束バンド等で固定します。「コピー用紙をガムテープ止め」ではよくはがれてしまいます。
2.警察・役所への通報と照会
原付のナンバーと車台番号を控えて、警察・役場へ通報・照会します。
警察への照会事項は盗難車か否かということ。放置=不法投棄ですから、その届や告訴もできるはずなのですが、民事不介入を盾にされます。「所有者に連絡してほしい」と言えば、親切な担当者であれば対応してくれます。
市役所へは、ナンバープレートの発行と軽自動車税を徴収している税務担当課へ、廃車か否かを照会します。放置のまま廃車手続きがすんでいることもよくあります。
「廃車されてたら実車はないはず」
とのたまう、わけのわからん担当者もいますが、ナンバープレートをはずして返納するか、プレートを紛失扱いにすれば、実車が正しく廃棄されてようがいまいが廃車にできてしまいます。
合わせて所有者への連絡も依頼します。
ただ、いずれも役場側には対応義務はないので、担当者の虫のいどころ次第ではあります。警察と市役所の間でたらい回しにされることも……。
3.処分
原付の処分は二輪車の取扱業者ーーバイク屋さんに依頼します。
ここで業者は大きく二つに分かれます。
ある意味非常にまともできちんとした業者さん
ナンバープレートの残っているものは、決して処分してくれません。プレートのないものや、廃車の確認できたものは対応してくれます。処分費用は高めです。
不法行為でなければ融通をきかせてくれる業者さん
スクラップ業や古物商を兼業しているケースが多く、事業規模は大きくありません。店舗を持たず、独自の仕入・さばきルートを持っていることもあります。処分費用は前者の半分以下と安いですが、その性質上、探すのに苦労します。軽トラックで流してるのを捕まえるか、駐輪場のバイクにはさんであるチラシから連絡します。
それでもやっぱり、警察へ届けたかどうかは聞かれます。なんかあったら、責任はこっちが取れってことです。
というわけで、ナンバープレートは非常に厄介。
本来、持ち主に相応の責任をとってもらうためのプレートのはずなんですがね……。
誰が持ち主かは役場は教えてくれませんし、処分も役場はしてくれません。自費で処分しようとしても断られる。まったくもぅ!です。
と、いうわけでやっぱり一番早いのは公道へぽいっと。
次に早いのは、プレートだけはずして、プレートをぽいっと……。
↑やっちゃだめですよ(笑)。